「W(ワット)」って何?モバイルバッテリー選びに重要な急速充電の基本を解説!

モバイルバッテリー選びでよく見かける「W(ワット)」という表示。
「急速充電対応!最大20W出力!」なんて書かれていても、
実は何を意味しているのかよくわからない方も多いのでは?
この記事では、電力の単位「W」の意味や、mAhやVとの関係性、そして急速充電においてWがどれだけ重要かをわかりやすく解説します。
W(ワット)ってなに?電力の基本をやさしく解説
W(ワット)とは、「どれだけのエネルギーを1秒あたりに供給できるか」を表す電力の単位です。
これは、「電圧(V)」と「電流(A)」の掛け算で求められます。
電力(W)= 電圧(V) × 電流(A)
たとえば、5Vで2Aの出力なら、
→ 5 × 2 = 10Wの出力ということになります。
この「W」の数値が大きいほど、一度により多くのエネルギーを送り込めるため、スマホやタブレットなどの充電スピードが速くなる=「急速充電」が可能になります。
モバイルバッテリーのW表記は何を意味しているの?
最近のモバイルバッテリーには、「最大20W」「30W出力対応」といった表記がよくあります。
このW数は、「このバッテリーがどのくらいの電力を一度に出せるか」ということを示しています。
つまり、「〇〇W」と表記されている数値はスマホやノートPCなどのデバイスに、
どれだけ早く充電できるかに直結する数値なのです。
例えば:
- 10W出力 → 通常のスマホ充電に最適(iPhoneの付属アダプタ相当)
- 20W出力 → iPhoneの高速充電対応(30分で50%)
- 30〜45W出力 → タブレット・MacBook Airなどの軽量ノートPCに対応
- 60W以上 → 本格的なノートPC、ゲーミング機器向け
mAhやVとの関係は?
ここで少しややこしいのが、「mAh(容量)」と「V(電圧)」との関係です。
- mAh(ミリアンペアアワー):バッテリーがどれだけ長く使えるか(容量)
- V(ボルト):電気の押し出す力(電圧)
- W(ワット):実際に送れるエネルギーの大きさ(電力)
「mAh」や「V」に関しては前回記事で解説しているのでよければどうぞ!
【大容量モバイルバッテリーおすすめ】電気容量とは?初心者向けにやさしく解説
モバイルバッテリーの「V(ボルト)」とは?急速充電対応の選び方とおすすめポイント
W(ワット)とその記載例:スペック表や本体にこんな記載が!
モバイルバッテリーの製品仕様やパッケージには、W数(電力)が以下のような形で記載されていることが多いです。
実際の表記例:
出力1(USB-C):5V=3A / 9V=2.22A / 12V=1.67A(最大20W)
出力2(USB-A):5V=2.4A 合計最大出力:20W
この場合、USB-C端子からの出力は「最大20W」となっており、
電圧と電流の組み合わせ(5V/3A、9V/2.22Aなど)によってW数が変動することがわかります。
実際の意味を解読すると:
- 5V × 3A = 15W
- 9V × 2.22A = 約20W
- 12V × 1.67A = 約20W
つまり、このバッテリーは対応機器に応じて最適な組み合わせで最大20Wまで出力できるという意味になります。
このように、一部の製品ではWが直接書かれておらず、「5V=2A」や「9V=2A」などの電圧・電流のみの表記となっていることもあります。
この場合は、前述のようにV×A=電力(W)を自分で計算して把握する必要があります。
「W」がどこにどう書かれているかを理解すれば、スペック表の意味がしっかり読めるようになり、自分の目的に合ったモバイルバッテリー選びができるようになります。
急速充電に必要な「W」の目安は?
スマホやタブレットを急速充電したい場合、どのくらいのW数が必要なのでしょうか?
スマホの場合
- iPhone 8以降:18W以上で高速充電に対応(PD規格)
- Android端末(Galaxy, Pixel, Xperiaなど):18〜25W以上が主流
ノートPCやタブレットの場合
- iPad Pro:30W以上
- MacBook Air:30〜45W
- MacBook ProやSurface系:60W以上
つまり、使っている端末が対応している急速充電のW数をチェックすることで、モバイルバッテリーの選び方も変わってきます。
モバイルバッテリー選びのコツ|W・mAh・Vの3つをチェック!
モバイルバッテリーを選ぶときは、以下の3つをセットで確認するのがおすすめです。
1. 出力W数(電力)
急速充電したいなら、端末が対応しているW数以上の出力が必要です。
iPhoneユーザーなら20W以上が目安。
2. 容量mAh(バッテリー持ち)
- スマホ1回分:5,000mAh
- スマホ2〜3回:10,000mAh
- タブレット・PCも充電:20,000mAh以上
- 普段どれだけ充電したいか?を基準に選びましょう。
3. 出力電圧V(充電規格)
- USB-A端子 → 基本は5V出力(通常充電)
- USB-C(PD対応) → 9V/12V/20Vなどに対応可能(急速充電)
端末もPDやQuickChargeなどに対応している必要があります。
おすすめは「PD対応&20W以上出力」のモデル
「急速充電できるおすすめモバイルバッテリーが知りたい!」という方は、次のような条件を満たすモデルを基準にすると良いでしょう。
- PD(Power Delivery)対応のUSB-C端子
- 20W以上の出力
- 10,000〜20,000mAhの容量
- 複数ポート搭載でスマホ&他機器同時充電OK
特に最近は、AnkerやCIO、AUKEY、Baseusなどのメーカーがコスパの高いモデルを多く展開しています。
まとめ「W」=充電スピードの指標。数値を見て選ぼう
モバイルバッテリーにおける「W(ワット)」は、実際にどれくらいの速さで充電できるかを左右する超重要ポイントです。
- W=V×A(出力の力)
- mAh=どれだけ充電できるか(容量)
- V=押し出す力(電圧)
これらを理解することで、スペック表の見方が変わり、後悔しないモバイルバッテリー選びができるようになります。
前回までの記事と合わせて自分に合ったモバイルバッテリーを選びましょう。
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